定員30名のデイサービスFCで月商はいくら稼げるのか
デイサービスの売上は「定員数 × 稼働率 × 稼働日数 × 1人あたり利用単価」で算出されます。定員30名規模の一般的なシミュレーションを見てみましょう。
売上の計算式と前提条件
上記の前提で計算すると、月商は約520万〜600万円となります。稼働率が85%に達している好調な施設では月商600万円を超えるケースも珍しくありません。
利用単価の内訳
利用単価約9,000円の内訳は、介護報酬が大部分を占めます。要介護度やサービス内容(機能訓練、入浴、食事など)によって変動しますが、おおむね以下のイメージです。
- 基本報酬:5,000〜7,000円前後(要介護度・利用時間で変動)
- 各種加算:1,000〜2,000円前後(個別機能訓練加算、LIFE関連加算、栄養・口腔加算など)
- 自費サービス:500〜1,000円前後(食費、おやつ代、レクリエーション材料費など)
2024年度の介護報酬改定では、科学的介護情報システム(LIFE)の活用やリハビリテーション・口腔・栄養の一体的取組への加算が強化されており、これらをしっかり取得できる体制を構築することが収益の底上げに直結します。
月間の経費構造と営業利益率
デイサービスFCの経費は大きく「固定費」と「変動費」に分かれます。定員30名・月商550万円を想定した場合のモデルケースは以下の通りです。
固定費の内訳
変動費の内訳
これらを合計すると、月間経費は約350万〜470万円。月商550万円に対して、営業利益は約80万〜200万円(利益率15%〜35%)の幅となります。最大のコスト項目である人件費が売上の約50%前後を占めるため、適正なスタッフ配置と効率的なシフト管理が利益率を左右する最大のポイントです。
損益分岐点はどこにあるのか
デイサービスFCにおいて、損益分岐点(BEP)となる稼働率は40%〜50%前後です。定員30名の場合、1日あたり12〜15名の利用者を確保できれば固定費・変動費をカバーし、単月黒字化が見えてきます。

黒字化までの期間
一般的に、開業から単月黒字化までの期間は約3〜6ヶ月が目安です。デイサービスは介護保険事業であるため、利用者はケアマネジャーからの紹介が主な流入経路となります。開業前から地域のケアマネジャーや地域包括支援センターとの関係構築を進めることが、早期黒字化の鍵です。
ただし、介護報酬の入金は国保連経由で約2ヶ月後となるため、開業初期はキャッシュフローが厳しくなります。最低でも3〜6ヶ月分の運転資金を手元に確保しておくことが不可欠です。
初期投資額と回収期間のリアル
初期投資額の目安
デイサービスFCの初期投資額は業態によって大きく異なります。
特に入浴設備を備えるフルサービス型では水回りの工事費が膨らみ、初期投資が2,500万〜3,000万円以上になることもあります。一方、入浴・食事提供なしのリハビリ特化型・半日型であれば、大規模な設備工事が不要なため1,500万円前後に抑えられるケースが増えています。
投資回収期間
月間営業利益80万〜200万円をベースに試算すると、投資回収期間は約1.5年〜2.5年が一般的です。リハビリ特化型の半日型モデルでは、初期投資の圧縮と人件費の効率化により最短1年〜1.5年での回収を掲げるFC本部も登場しています。
業態別FC比較 — 自分に合ったモデルを選ぶ
現在のデイサービスFC市場には、大きく分けて「フルサービス型」「エンタメ・コンセプト型」「リハビリ特化型」など複数の業態が存在します。それぞれの特徴と投資額を比較してみましょう。