訪問看護の市場規模はどれくらい伸びている?
訪問看護は介護・医療サービスの中でも突出した成長分野です。厚生労働省「令和6年介護サービス施設・事業所調査」によると、訪問看護は居宅サービスの中で前年比9.9%増という高い伸び率を示しました。事業所数は2012年以降の13年間で約3倍に拡大しています。
訪問看護に係る医療費・介護給付費の合計は増加の一途をたどり、市場規模は1兆円を大きく超える規模で今後も成長が見込まれます。開設主体の内訳を見ると、営利法人(株式会社等の民間企業)が全体の64.0%を占めており、医療法人(19.7%)を大きく上回っています。つまり、いまや訪問看護は「民間企業が主役」の市場なのです。
淘汰と二極化が始まっている
ただし、参入すれば必ず儲かるわけではありません。2024年度の新規開設数は2,487ヵ所と過去最多だった一方、廃止(886ヵ所)と休止(355ヵ所)も過去最多を記録しました。人材確保ができない小規模事業所の淘汰が始まっており、市場は「成長」と「サバイバル競争」が同時進行しています。
訪問看護FCの開業資金・加盟金はいくら?
訪問看護ステーションの開業資金は、FCブランドや規模によって差がありますが、総額600万〜1,000万円強が一般的な目安です。以下は主なFCの費用構造の例です。
特に見落とされがちなのが運転資金のタイムラグです。訪問看護の収入源である診療報酬・介護報酬は、サービス提供から実際の入金まで約2ヶ月かかります。この間の人件費(看護師の給与)を先払いする必要があるため、手元資金の余裕が事業存続の鍵を握ります。
訪問看護FCの収益モデルと年収の目安
収益モデルの一例として、看護師6名・療法士2名体制が軌道に乗った場合、月商約700万円、営業利益率10〜20%を見込むモデルが提示されています(ケアーズ等の公開データ)。
訪問看護の売上は「訪問件数 × 単価」でほぼ決まるシンプルな構造です。1人の看護師が1日4〜5件訪問し、1件あたり約8,000〜1万円の報酬を得るイメージです。スタッフ数を増やせば売上は比例して伸びますが、人件費が原価の大半(売上の約60〜70%)を占めるため、いかに稼働率を高く維持するかが利益を左右します。
オーナー年収は、単一ステーションが安定稼働した場合で500万〜800万円程度、複数拠点展開で1,000万円超を目指すモデルもあります。ただしこれは満床稼働・低離職を前提とした試算であり、開業初年度は赤字が一般的です。