就労継続支援B型の市場規模はどれくらい?
就労継続支援B型は、障害福祉サービスの中でも最も事業所数が多い分野の一つで、右肩上がりの成長を続けています。厚生労働省「障害福祉サービス等の事業所数の推移等」資料によると、事業所数は2015年(平成27年)の9,698カ所から、2024年(令和6年)6月時点で約16,068カ所へと約1.6倍に増加しました。年平均成長率はおおむね7%前後です。
利用者数も同資料で約32万3,786人(2024年6月時点)とされており、障害福祉サービス関係予算全体は直近約19年間で大幅に拡大しています(厚生労働省「障害福祉サービス等報酬改定検討チーム」資料)。
【出典・調査時点に関する注記】
上記の事業所数・利用者数は、厚生労働省が国保連(国民健康保険団体連合会)データ等をもとに公表した2024年6月時点の値です。一方、社会福祉施設等調査など別の調査では調査時点・集計対象が異なり、事業所数が18,000超と示される場合もあります。調査名・時点により数値が異なるため、比較の際は必ず同一調査内で確認してください。
かつて主流だった社会福祉法人やNPO法人に加え、株式会社などの営利法人による新規参入比率が年々高まっており、FC本部のノウハウを活用して未経験から参入する事業者が増えているのが現状です。高齢化・社会的ニーズの高まりを背景に、市場そのものは今後も拡大が見込まれます。
収益性(利益率)の実態はどうか
収益性は「平均だけを見ると誤解しやすい」分野です。厚生労働省「令和5年障害福祉サービス等経営実態調査」によると、2022年度決算におけるB型の平均収支差率(一般企業の経常利益率に相当)は5.2%でした。
重要なのは、事業所間の格差が非常に大きい点です。同調査では赤字事業所が約39%(黒字事業所は約61%)とされており、およそ4割の事業所が赤字という現実があります。
【重要な注記】 一部メディアでは「黒字事業所に限定した平均収支差率は15.6%」といった数値が引用されることがありますが、これは公的資料(令和5年経営実態調査)で裏取りができません。また「黒字約66%・赤字約3分の1」という比率は、WAM(福祉医療機構)の別調査の数値(赤字約33.2%)と混同されている可能性があります。本記事では、確証のある令和5年経営実態調査の「平均収支差率5.2%/赤字約39%」を採用します。 個別の高収益事例はあくまで一部の成功事業所であり、平均像ではない点にご注意ください。
つまり、運営がうまくいけば安定した収益体質を実現できる一方、赤字に陥る事業所も約4割存在するということです。この二極化こそがB型ビジネスの本質を表しています。
給付費ベースの収益モデルを図解する
B型事業所の収益構造を理解することが、FC加盟を検討するうえで最も重要です。売上の柱は「訓練等給付費(基本報酬+各種加算)」であり、利用者が通所した日数に応じて国(国民健康保険団体連合会)から支払われます。
基本報酬は「人員配置」「定員数」「平均工賃月額」の3要素で決まります。特に2024年度改定以降、平均工賃月額が高いほど報酬単価が上がる仕組みが強化されました。
注意すべきは、利用者が生産活動で稼いだ売上は原則全額を利用者への工賃として支払う義務があり、事業所の利益にはできない点です。事業所の利益はあくまで給付費から人件費・家賃などの経費を差し引いた部分となります。
定員20名・稼働率90%程度で安定運営できれば、高い営業利益率を実現するモデルも一部で示されています。ただしこれは稼働率を高く維持できた場合の理想値であり、稼働率が損益分岐点を下回れば一気に赤字化します。前述のとおり実際には約4割の事業所が赤字である点を踏まえ、事業計画は保守的に立てることをおすすめします。
ストックビジネスとしての安定性は他業種にも通じるテーマです。開業初年度の収支感覚をつかみたい方は開業1年目の月次売上・経費・利益の実態もあわせてご覧ください。
就労継続支援B型のFCブランド比較
現在FCとして伸びているのは、報酬改定のトレンドに適合した「高工賃」「専門性・デジタル化」を掲げるブランドです。代表的なモデルを比較します(各社の費用・拠点数等は本部公表・第三者情報に基づく参考値であり、最新の正確な条件は必ず本部に直接ご確認ください)。