丸亀製麺のフランチャイズ加盟はできる?
結論として、丸亀製麺は日本国内でフランチャイズ加盟を募集していません。国内の店舗はすべて運営会社である株式会社トリドールホールディングスによる直営方式で運営されています。加盟金やロイヤリティといった条件表も公表されておらず、「丸亀製麺の看板で国内に開業したい」という希望を直接かなえる方法は存在しないのが実情です。
海外ではFC化を推進している
国内FCが不可である一方、海外では事情が異なります。トリドールは英国・欧州を中心に丸亀製麺(Marugame Udon)のフランチャイズ化を積極的に推進しており、日本経済新聞などの報道でも、英国事業のFC化にともなう会計処理の影響が業績で言及されています。つまり「海外FCは終了した」という理解は誤りで、海外ではむしろ拡大方針にあります。
ただし、これはあくまで海外事業の話であり、日本国内の新規FC加盟窓口は用意されていないという核心は変わりません。国内でうどんFC独立を目指す場合は、後述する別ブランドを検討することになります。
就職という選択肢はある
なお、丸亀製麺は求人という形で店長候補・エリアマネージャー候補を募集しており、「独立というより、給与を得ながらブランドの運営に携わりたい」という人にとっては就職という選択肢はあります。ただしこれは加盟オーナーとは根本的に異なる立場です。事業リスクを負って自らの店を持ちたいのであれば、FC加盟可能なブランドを検討する必要があります。
なぜトリドールは国内で直営を貫くのか?
丸亀製麺が国内で直営にこだわる最大の理由は、「手づくり・できたて」という顧客体験価値(CX)とブランド品質を高い水準で維持するためです。
一般的な外食チェーンは、セントラルキッチンで食材を一括調理・加工し、店舗では温めるだけで提供できるようにすることでコストを抑え、多店舗展開を効率化します。この手法はフランチャイズと非常に相性が良く、味の均質化や出店コストの低減に貢献します。
ところが丸亀製麺は、この王道を意図的に採用していません。全店舗に製麺機を置き、粉から自店でうどんを打ち、大釜で茹で上げるオープンキッチン方式を貫いています。競争戦略に優れた企業に贈られる「ポーター賞」を受賞した際のレポートでも、この店内製麺による臨場感と鮮度こそが同社の競争優位の源泉だと分析されています。
直営だからこそ守れるもの
この職人的なオペレーションを全店で高い品質のまま再現するには、徹底した従業員教育と経営理念の浸透が不可欠です。フランチャイズにすると加盟オーナーごとに運営品質のばらつきが生じやすく、「手づくり・できたて」というブランドの核が揺らぐリスクがあります。
つまりトリドールは、国内でFC化による出店スピードや調達コスト削減のメリットをあえて手放し、ブランド価値の一貫性を優先しているのです。これは短期的な拡大よりもブランドの長期的な価値を重視する戦略的な選択といえます。フランチャイズと直営の考え方の違いを理解しておくと、なぜ丸亀製麺がこの道を選んだのかがより明確になります。飲食FC全体の動向は食のフランチャイズ業界トレンド2026もあわせて参考にしてください。
うどん市場は儲かる?成長する市場データ
丸亀製麺に国内加盟できないとしても、うどん市場そのものは投資対象として魅力的です。数字で確認してみましょう。
一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会(JFA)の「2024年度JFAフランチャイズチェーン統計調査」によると、国内のFCチェーン全体売上高は29兆2,826億円(前年比+3.6%)となり、4年連続のプラス成長を記録しています。とりわけ外食業の売上高は前年比+6.9%と全業種で最も高い伸び率を示しました。
麺類に絞っても堅調です。ホットペッパーグルメ外食総研の「外食市場調査」では、「ラーメン・そば・うどんなどの専業店」の市場規模をコロナ前の2019年比で継続的に公表しています。ただしこの指標は月度で大きく変動する点に注意が必要です。たとえば同調査で確認できる値では、2023年10月度が対2019年比100.8%、2024年10月度が117.3%となっており、単月の瞬間値を年度成長率として扱うことはできません。総じて、麺専業店の需要はコロナ前水準を回復し、直近では上回る月度も出ているというのが実態です。
注目すべきは省人化の優位性です。農林水産省の資料によると宿泊業・飲食サービス業の欠員率は4.8%と全産業平均(2.6%)の約1.8倍に達しています。この深刻な人手不足のなかで、調理工程がシンプルで少人数運営が可能なセルフ式うどん業態は、相対的に優位性が高まっています。ワンコイン前後で楽しめるコストパフォーマンスと、天ぷらや肉トッピングによる客単価アップの両立、さらにインバウンド人気の高まりも追い風です。
加盟できるうどんFC・飲食FCの選択肢を比較
丸亀製麺の代わりに検討できる主要なうどんFCを比較します。ブランド力・初期投資・運営スタイルはそれぞれ異なるため、自分の資金と立地に合ったものを選びましょう。