結婚相談所ビジネスは「在庫を持たない」「粗利率が高い」「在宅・副業で開業できる」という特徴から、個人の週末起業や法人の新規事業として近年注目を集める業態のひとつです。実店舗を持たずにスタートでき、初期リスクを抑えて起業したい人に適しています。
この記事では、IBJをはじめとする主要連盟の開業資金・ロイヤリティ・収益性を最新の一次情報にもとづいて比較し、失敗しない連盟選びのポイントを解説します。数値は本部公表値や公的統計を優先し、非公開項目は推定・留保を明記しました。
IBJ・TMS・BIU・NNRの4連盟を最新データで比較し、失敗しない選び方を解説
結婚相談所の開業は、一般的なFCとは異なり「会員データベースを共有する連盟(プラットフォーム)への加盟」という形態が主流です。飲食店のような大きな設備投資が不要で、粗利率が高い点が魅力とされています。
結婚相談所・仲介業単独の市場規模は、公的統計・民間調査ともに明確な公表値がなく、正確な断定は困難です。参考として、矢野経済研究所の「ブライダル産業に関する調査」では、挙式・披露宴、結婚情報サービスなどを含むブライダル関連6分野の合計市場規模は約1兆8,448億円(2024年見込)と推計されています(結婚相談所・仲介業はこのうちの一分野で、内訳の規模は非開示)。
オンラインの恋活・婚活マッチング市場については、株式会社タップルの調査が参考になります。同社は2021年時点で2026年に約1,657億円規模と予測していましたが、2023年調査ではコロナ特需の収束を受けて大幅に下方修正され、2023年時点で約788億円、2028年で約860億円という見通しに改められています。市場を語る際は、旧予測ではなくこの最新値を基準にする必要があります。
一方、厚生労働省「人口動態統計」によると2024年の婚姻件数は48万5,063組(概数)と減少傾向が続いています。「婚姻数は減少しているが、婚活サービスの利用ニーズは底堅い」という構図が、結婚相談所ビジネスの需要を支えていると考えられます。
近年のトレンドとして、マッチングアプリの普及が一巡した結果、「出会えるか」ではなく「結婚できるか」というタイムパフォーマンス(タイパ)を重視する若年層が、結婚相談所を“最初から”選ぶケースが増えているといわれます。コロナ禍で恋愛経験が少ないまま社会人になった層の利用も指摘されています。
また、集客から面談、お見合い(Zoom等)までをオンラインで完結できる「ハイブリッド型」が定着し、地方在住者や忙しい会社員の副業参入が容易になった点も追い風です。同様に在宅・副業で始めやすい業態としては家事代行サービスのフランチャイズなども比較検討されています。
結婚相談所の収益は、複数の収入源で構成される「ストック+成果報酬」型のモデルです。金額は連盟や相談所の料金設定により変動します。
| 収入源 | 内容 | 目安金額 |
|---|---|---|
| 入会金(初期) | 会員登録時に一度だけ受け取る | 10〜15万円 |
| 月会費(ストック収益) | 会員が在籍する限り毎月発生 | 1〜1.5万円/人 |
| お見合い料 | お見合いが成立するごとに発生 | 5,000〜1万円/回 |
| 成婚料(成果報酬) | 成婚退会時にまとめて受け取る | 20〜30万円 |
※上記は相談所ごとの一般的な料金設定の目安であり、実際の金額は各相談所が独自に決めます。
仮に会員を10名抱え、月会費1万円×10名=月10万円のストック収益に、お見合い料や新規入会金が加わると、月商は15〜25万円程度が一つの目安になります。実店舗を持たず自宅で運営すれば経費はシステム利用料や広告費が中心で、売上原価が小さく高い粗利率を確保しやすい点が特徴です。
本業を続けながらの副業で月数万円〜十数万円の副収入を得るオーナーもいますが、これは集客と面談スキルが伴った場合の話です。専業化して会員数を拡大すれば年収数百万円規模を狙う余地もあります。ただし、成婚料は成果が出て初めて得られる報酬であり、集客力・面談スキルがなければ会員が集まらない点は必ず理解しておく必要があります。
類似の在宅・低コスト開業モデルについては少額で始められるフランチャイズの選び方も参考にしてください。
結婚相談所開業の成否は「どの連盟に加盟するか」で大きく変わります。会員データベースの規模、初期費用、サポート体制を軸に主要連盟を比較しました。
会員数約9.5万〜10万人以上、成婚数・規模ともに業界トップクラス。加盟相談所は全国4,500社以上(本部公表値)。
おすすめポイント
会員数はSCRUM+CONNECT-ship合算で約84,752名(2025年6月時点)。未経験者向けのサポートに定評。
おすすめポイント
会員数6〜8万人規模(データベース提携含む・第三者情報に基づく推定)。独自の集客ツールと手厚いフォロー体制。
おすすめポイント
会員数6〜8万人規模(第三者情報に基づく推定)。仲人型のきめ細かいサポートを重視する連盟。
おすすめポイント
最大の特徴は、多くの連盟で売上に対する歩合ロイヤリティが0円である点です。IBJの場合、負担は月々のシステム利用料(IBJネットワーク月会費は月額1万8,800円〜。会員アカウント料等が別途発生)が中心で、稼いだ売上の大半が手元に残ります。この点は、売上の3〜10%をロイヤリティとして支払う一般的なFCと比べて有利な構造です。
公正取引委員会は2024年1月22日(令和6年1月22日)、業界最大手IBJに対する独占禁止法に関する確約計画を認定しました。これにより加盟相談所が他の連盟システムも併用しやすくなり、業界運営の透明性と競争環境の健全化が進むと期待されています。複数連盟を併用して会員データベースを増やす戦略も取りやすくなりました。
結婚相談所以外の低リスク業態と比較検討したい場合は、初心者向けの始めやすいフランチャイズもあわせてご覧ください。
連盟を選ぶ際は、以下の観点で比較することが重要です。
結婚相談所は最短1〜2ヶ月で開業できるケースもあります。一般的な流れは以下の通りです。
複数の連盟に資料請求し、会員数・初期費用・サポート内容を比較。説明会で疑問点を確認します。
自分の資金計画と強みに合った連盟を選び、加盟契約を締結。加盟金を支払います(税抜・税込条件を確認)。
連盟の研修で会員システムの操作、面談スキル、法務・コンプライアンスを学びます。
屋号を決め、個人事業の開業届や必要に応じて法人設立、在宅の作業環境を整えます。
SNSやブログ、地域広告で集客をスタート。初回相談から入会につなげます。
お見合いのセッティングから交際サポート、成婚まで会員に寄り添い収益を積み上げます。
参入を決める前に、以下の項目を確認しておきましょう。
開業後3〜6ヶ月分の固定費を確保しているか
成婚料が入るまでのキャッシュフローに余裕を持たせる。
自分で集客する手段を持っているか
SNS・ブログ・地域ネットワークなど会員を集める方法を用意する。
複数連盟の会員数とアクティブ率を比較したか
お見合いの組みやすさに直結する重要な指標。
加盟金・月額料の税抜/税込条件を確認したか
表示価格が税抜か税込かで実負担が変わる。
研修・サポート体制が自分のレベルに合っているか
未経験ならOJTや面談研修が手厚い連盟を選ぶ。
低リスクとはいえ、注意すべき点もあります。第一に、集客力がなければ会員は集まりません。SNSやブログ、地域広告など自ら集客する努力が不可欠で、連盟が会員を紹介してくれるわけではありません。
第二に、成婚まで時間がかかるため、成婚料が入るまでのキャッシュフローに余裕を持たせる必要があります。開業直後の数ヶ月はシステム利用料の持ち出しが続くことも想定しておきましょう。
第三に、カウンセラーとしての傾聴力・共感力が成婚率を左右します。会員の人生の重要な決断に寄り添う仕事であり、単なる仲介業ではありません。研修が手厚い連盟を選び、面談スキルを磨く姿勢が求められます。
はい、可能です。多くの連盟が開業研修や面談スキル研修を用意しており、特にTMSなど未経験サポートに強い連盟を選べば安心してスタートできます。ただし集客や傾聴スキルは開業後も磨き続ける必要があります。
できます。集客から面談、お見合いまでZoom等でオンライン完結できる仕組みが定着しており、実店舗が不要です。家賃や在庫リスクがゼロで粗利率が高いため、週末起業や副業からの参入に適しています。ただし成果は集客力次第です。
連盟により幅があります。IBJは個人200万円台・法人400万円台(税抜・税込条件は要確認)、TMS・BIU・NNRは数十万円から始められるプランもあります。加えて開業後の広告費や数ヶ月分のシステム利用料を運転資金として用意しておくと安心です。
多くの連盟で売上に対する歩合ロイヤリティは0円です。IBJの場合はIBJネットワーク月会費(月額1万8,800円〜。会員アカウント料等は別途)が中心の負担で、稼いだ売上の大半が手元に残るのが特徴です。
あります。連盟が会員を紹介してくれるわけではなく、集客はオーナー自身の努力が不可欠です。SNSや地域広告での発信力がないと会員が集まらず収益化できないため、集客計画を立ててから参入することが重要です。
結婚相談所フランチャイズ(連盟加盟)は、初期投資を抑えて在宅・副業から始められ、歩合ロイヤリティ0円・高粗利という収益モデルが魅力です。市場規模の単独値は公表されていないものの、婚姻数の減少下でも婚活ニーズは底堅く推移しています。
一方で、集客力や面談スキルがなければ会員が集まらず収益化できないため、サポート体制の充実した連盟を選ぶことが成功の鍵です。IBJのような大規模データベースを持つ連盟か、未経験サポートに強いTMSなどか、自分の強みと資金計画に合わせて選択しましょう。まずは複数連盟の資料請求と説明会参加から始めることをおすすめします。
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