市場規模と成長トレンド
メディカル給食・在宅配食サービス市場の推移
株式会社矢野経済研究所の調査(2025年7月発表)によると、2024年度の国内メディカル給食・在宅配食サービス市場規模は前年度比102.4%の2兆4,096億円に達しました。病院給食、高齢者施設向け給食、在宅配食の3分野を合算した数値であり、食材価格の高騰によるメニュー単価の上昇も市場拡大の一因となっています。
また、食品宅配市場全体(主要8分野合計)では前年比101.7%の2兆6,380億円と推計されており、少子高齢化や共働き世帯の増加により、宅配サービスが日常生活に定着していることがわかります。
フランチャイズ業界全体の動向
日本フランチャイズチェーン協会(JFA)が公表した「2024年度 JFAフランチャイズチェーン統計調査」によると、FC市場全体の売上高は前年度比+3.6%で4年連続のプラス成長を記録しました。なかでも「介護サービス」分野は+3.9%と全体を上回る伸びを示しており、高齢者関連FCの底堅い成長が裏付けられています。
2024〜2026年の業界トレンド
冷凍宅配食の急拡大と競争激化
従来の毎日配達型(常温・冷蔵弁当)に加え、まとめて届けて好きなタイミングで食べられる「冷凍弁当・惣菜」の需要が急増しています。利用者側は柔軟な食事スケジュールが組める点を、事業者側は配達頻度を減らして物流コストや人件費を削減できる点をメリットとしており、新規参入が相次いでいます。
BtoB(高齢者施設向け)需要の取り込み
慢性的な人手不足やコスト削減ニーズから、デイサービスや小規模老人ホームが自前調理をやめ、配食サービス事業者の「完全調理品(完調品)」を採用するケースが増加しています。多くのFCブランドが個人宅配だけでなく施設向けの法人営業にも注力しており、BtoBチャネルの確保が収益安定のカギとなっています。
M&A・ファンドによる業界再編
高齢者配食ビジネスの将来性の高さから、投資ファンドや異業種からのM&A(買収・合併)が活発化しています。地域密着型のFC店舗を介護事業者が買収し、自社の介護サービスと連携させるなど、業界のプレイヤーが多様化しています。
行政から民間へのシフト
かつて自治体が補助金で運営していた「食の自立支援事業」は、行政予算が医療や重度介護にシフトするなか、民間の専門事業者(フランチャイズチェーン等)へのアウトソーシングが定着しています。自治体との連携が受注につながるため、地域の行政ネットワーク構築も重要なポイントです。
主要フランチャイズブランドの比較
高齢者向け宅配弁当FCへの参入を検討する際には、各ブランドの特徴やビジネスモデルを比較することが重要です。以下に代表的なブランドをまとめました。