0円なら本部は何で稼いでいるのか
公式の収益モデル表は、プロデュース・FC事業の売上を「PB商品等のラーメン食材供給に対する代金+ロイヤリティ」(※ロイヤリティはFC事業のみ)と記載しています。つまりプロデュース契約における本部収益は、麺・タレ・スープ等のPB商品を継続的に購入してもらうことに集約されています。
有価証券報告書(2025年10月期)でも「保証金、加盟料、ならびに経営指導料(ロイヤリティ)等はプロデュース店オーナーから原則、収受しておりません」「ロイヤリティの支払はFC店のみ発生いたします」と開示されており、公式サイトの説明と一致します。上場企業の法定開示と募集情報が一致している点は、確認できる材料として重要です。
本部は自社工場を8拠点(平塚・横浜第一・横浜第二・丹波篠山・綾瀬・神栖第一・神栖第二・桑名)持ち、麺・チャーシュー・スープ等を製造して直営店・プロデュース店・FC店へ供給しています。
ここが検討の肝です。加盟金とロイヤリティが0円でも、食材の仕入れ価格の中に本部収益が含まれる構造なので、毎月の本部への支払総額は食材原価で決まります。「0円だから負担が軽い」と方式名だけで判断せず、想定する売上規模での食材仕入額を必ず試算してください。
開業資金はいくらかかる?公式が公開している4事例
公式は「開業資金◯万円」という標準額を示していません。代わりに、開業実績ページで4件の開業事例を金額内訳つきで公開しています。
4件とも居抜き物件である点に注意してください。スケルトン物件から始める場合、内外装工事費はこの幅を超える可能性があります。また、これは本部が示す標準額ではなく公開されている事例の幅なので、自分の物件条件での見積もりを個別に取ることが前提になります。
坪数と総額の関係を見ると、15坪で800万円、45坪で1,520万円と、規模が大きくなるほど総額も上がっています。一方でB店(35坪)は930万円とC店より大幅に安く、居抜き前の業態(ラーメンチェーンの居抜きは厨房設備を流用しやすい)が工事費を大きく左右していることが読み取れます。
なお公式の募集ページには集客数と利益額に関する成功率の記載もありますが、算定期間・母数・対象店舗が示されておらず検証できないため、当サイトでは数値を掲載していません。本部に問い合わせる際は、その数字の算定方法・対象期間・母集団を必ず確認してください。
研修と開業までの期間は?
公式の研修紹介ページは「研修費用はな・ん・と0円」「自分が納得するまで研修に入ることができるので何日でも何週間でもOKです」と案内しており、研修費0円・期間は無期限という条件です。
開業支援窓口の説明では、目安として「飲食店で働いたことのある経験者であれば5日間くらい」「飲食店で働いた経験がない方であれば10日間~2週間くらい」とされています。研修内容として挙げられているのは、麺場(調理オペレーション)、接客、食材の管理・原価に関わるノウハウ、アルバイト・パートのシフト管理、オープン前準備と閉店後の発注業務などです。
開業までの期間は「物件取得、本契約後から工事を開始し、ラーメン屋の居抜き物件であれば1ヶ月程度、その他の物件であれば3ケ月程度でオープンが可能」とされ、工事と研修は並行して進める想定です。
また、開業後も本部の店長会議に参加できるとされています。
個人でも加盟できる?
できます。公式の開業支援窓口に「もちろん、企業の方でなく、自分で独立して家系ラーメン屋を開業したいという個人の方でも、全力で開業サポートをさせていただいております」と明記されています。
ただし実態として、公式が紹介している導入事例は法人が中心です。同ページには「飲食事業、不動産事業、パチンコ事業、介護福祉事業、物流事業など」の企業が利用していると記載されており、新規事業として飲食を立ち上げる法人向けの訴求が主であることは踏まえておくべきです。事業計画の作成と資金調達のサポートも提供されているとされています。
店舗数と出店エリア
公式店舗一覧には「全国の店舗一覧です(194店舗)」と表示されています(2026-09-29確認)。この一覧を実際に読み取ると、出店があるのは22都道府県です。
北海道、四国4県(徳島・香川・愛媛・高知)、北陸(富山・石川・福井)などには店舗がありません。 公式の募集ページには「まだ出店していない四国エリア、東北エリア」という記載がありますが、東北については岩手・宮城・山形・福島に出店済みで、この記載は更新されていないと考えられます。四国については実際に未出店で一致します。
なお、これは「町田商店」ブランド単体の店舗数です。運営元のギフトホールディングスは町田商店のほかに豚山・元祖油堂・がっとん・長岡食堂・四天王・赤みそ家・東京ラーメン横丁などを展開しており、有価証券報告書(2025年10月期末)ではグループ総合計901店舗(9ブランド合計)と開示されています。「町田商店のフランチャイズは900店舗以上」という表現を見かけたら、それはグループ全体の数字です。
公式が公表していないこと
当サイトは裏の取れない数値を載せない方針のため、以下は「非公表」として扱います。問い合わせの際に必ず確認してください。
- 契約期間:公式の事業紹介ページ、開業支援窓口の全ページを走査しましたが、契約期間・契約年数に関する記載は1件もありません
- FC契約の加盟金の金額:「契約締結時に一定額」とのみ記載
- FC契約のロイヤリティの金額・率:「毎月一定額または月間売上高に一定の割合を乗じる」とのみ記載
- PB商品(麺・タレ・スープ等)の仕入価格:プロデュース契約の実質的な負担はここで決まりますが、価格の記載はありません
- 中途解約・契約終了時の取り扱い:記載がありません
- 成功率の算定根拠:募集ページに成功率の記載はありますが、算定期間・母数・対象店舗が示されていません
加盟までの流れ